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地域金融セミナー「地域の生産性向上について考える」を開催(平成31年3月)

  岡山財務事務所は、従来から、金融の力で地域の活性化や地域課題の解決を目指していくことを目的に、時宜を得たテーマを選定し、それに相応しい講師をお招きして「地域金融セミナー」を開催しています。今回は、持続可能な社会を目指し、生産性向上に向けて取り組んでいる地域金融機関などの支援機関の役職員の皆様に、課題解決のためのヒントを掴んでもらえればとの思いから、「地域の生産性向上」をテーマにしたセミナーを開催しました。

開催日時

平成31年3月26日(火曜日)
13時10分から17時00分

開催場所

岡山第2合同庁舎2階 共用会議室

参加者

約120名(金融機関の役職員、経済団体の支援員など)

セミナーの概要

1.基調講演

講師

  • 金融庁監督局地域金融生産性向上支援室長 日下 智晴 氏

概要

日下室長

  • テーマ「地域金融機関の金融仲介と生産性向上」
  • 企業の運転資金が長期化した背景や債務者区分が下位になるほど取引金融機関の訪問が少なくなっているといった地域金融の現状等について説明がありました。また、営業店における顧客との課題共有のための仕組づくりなど、顧客との対話の重要性や、職員の離職が増えるなか、職員の満足度を向上させるような取組みの重要性など、顧客との「共通価値の創造」に向けた助言がありました。

2.講演

講師

  • 地域金融ソリューションセンター代表 竹内 心作 氏

概要

竹内代表

  • テーマ「本業支援の生産性を高める公的機関活用法」
  • 高い技術力を持つ老舗の計測器メーカーが抱えるエネルギーコスト面での課題や、海外進出時における代金回収面の不安を事例として取り上げ、無料省エネ診断を実施している省エネルギーセンターや、海外取引によるリスク(代金回収不能など)をカバーする保険を提供する(株)日本貿易保険など、複数の公的機関を活用した課題解決策が提示されるなど、実践的な講演が行われました。

3.事例紹介

講師

  • 岡山県産業振興財団経営支援部長 石本 満 氏

概要

石本部長

  • テーマ「地域中小企業向け生産性向上支援事例について」
  • 岡山県産業振興財団が実施している支援策の説明や、「トヨタ生産方式」を体系化した大野耐一氏に師事した岡山県美咲町出身の専門家(元トヨタ紡織(株)特別顧問 好川純一氏)と共に、製造業の生産現場を直接訪問し具体的な改善指導を行った研修の紹介など、具体的な支援事例の発表がありました。

4.講演・トークセッション

講師・ファシリテーター

  • 一般社団法人共同通信社 経済部記者  橋本 卓典 氏

パネリスト

  • 金融庁監督局地域金融生産性向上支援室長 日下 智晴 氏
  • 地域金融ソリューションセンター代表 竹内 心作 氏

概要

  • 講演では、橋本記者から、20年後の金融機関について、AIの活用などテクノロジーの進化により、トランザクションバンキング※は合理化され、正社員が減少していく中で、大多数の職員が副業を行うような時代が来るとしたうえで、これからは、融資の有無ではなく、顧客の悩みを徹底的に聴く担当者の配置や、金融機関で金融実務について勉強しながら企業家を育てるようにするなど、地域を元気にするための様々な取組みを行っていくべきではないかといった問題提起が行われました。
    ※トランザクションバンキングとは、リレーションシップバンキングが長期継続的な取引に基づく定性情報
     を重視して融資するのに対して、財務諸表等の定量情報に基づき、一時点かつ個々の取引の採算性を重視
     して融資する手法のこと
  • トークセッションでは、橋本記者から中小企業の生産性向上を阻む問題点についての質問があり、日下室長からは、金融検査マニュアルによる副作用に触れ、運転資金が長期の証書貸付に切り替えられてきたなかで、経営者が約定返済による資金繰り対する不安で頭が一杯になっている状況では、そこからイノベーションは生まれてこないとする意見や、竹内代表からは、金融機関の取引先へ同行訪問を行うなかで、中小企業の社長自身が自社の課題やニーズを間違って認識している場合もあり、そういったことも要因としてあるのではないかといった意見が示されるなど、講師陣の問題意識や考え方を参加者と共有することができました。

橋本記者

トークセッションの模様

取組の成果

 質疑応答の際には、「顧客企業の課題解決等について常に関心を持ち続けることができる人材をどのように育成することができるのか」との質問があり、講師からは、「懇親会のような場を設けて、他の金融機関の職員と交流することにより、職員が刺激を受ける機会を作ることも一つの解としてあるのでないか」といったアドバイスが行われるなど、活発な意見交換が行われました。
 また、参加者に対して実施したアンケート結果によると、「実践経験をもとにした話で、現場の人間としては受け入れやすく、共感できた。机上論で語られるようなセミナーより数段役に立つ」とする意見など、大半の出席者から、今後の業務に活かせる、或いは講演内容に満足したとする回答をいただくことができ、本セミナーの開催が、参加者が今後業務を行っていくうえでのきっかけやヒントを掴む一助になったのではないかと考えています。

今後の展開

 岡山財務事務所では、今後も関係先との連携を深めていくことにより、地域の課題やニーズの把握に努め、それらを解決するための一助となるような取組を継続することで、地域の活性化につなげていきたいと考えています。

本ページに関するお問い合わせ先

中国財務局岡山財務事務所総務課

電話:086-223-1131(代表)

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